2006年 01月 14日
年末・年始、途切れなく続く仕事のBGMのテーマは、 「師匠もの」だった。 桂子・好江 師匠に続いて、よく事務所で流しているのは、 あのアレン・ギンズバーグ師匠の詩の朗読CD。 (こんな映画 も) ハスキー・レコードでジャケ買いしてしまった一枚。 こちらを真っすぐ見据えるTシャツ姿の師匠の胸から腹にかけて、 1965年〜1973年にかけてのベトナム戦争の死者・怪我人・避難民・爆弾・戦争にかかった費用に関する数字が並んでいる。 このCDの師匠のパフォーマンスは素晴らしい。 身体中のありとあらゆるミクロの穴という穴から、 ものすごい“何か”が染み込んでくるような気がする。 “何か”って何なのか? それを考え、模索するのが、たとえば、“書く”ということなのだと思う。 珍しく仕事が、夜の8時頃に一段落したので、 何も考えず、ご近所の堀さんに「飲みませんか?」と電話をしてみる。 自転車で向かいながら、よく考えると、 写真家である堀清英さんは、 実は、ニューヨークで、このアレン・ギンズバーグ師匠の朗読の生を全身で 浴びながら撮影した人だったと思い出し、偶然に驚いてしまう。 最近、脳科学者の茂木健一郎さんが言及することが多い 「セレンディピティ(偶然の幸運に出会う能力)」を感じながら到着。 奥さまの絶品料理を肴に、美酒と縦横無尽の楽しい会話。 植草甚一さんが日本に初めて紹介したアッパー・イーストサイドの 雑貨や自然食品などのお店「セレンディピティ」のことや、 80年代の東京の濃い話など伺い、偶然の幸運は、最高潮に。 新幹線で東京から姫路に着くくらいは続いたぞ。ゆったりした最高潮。 こんなに幸せな気分で、自由に、何にも気を使わずに酔っぱらったのは、 けっこう久しぶりかも知れないな〜と思いながら、赤堤通りを東へ。 そんな堀さん夫妻と出会ったのは、経堂の「八昌」のカウンター セレンディピティに感謝ですね。 13日の金曜日だったのに。なんて縁起のいい。
by yasunari_suda
| 2006-01-14 10:34
| コメディライター旅日記
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