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yasunari suda's blog comedy

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2005年 01月 12日

赤堤物語

生ゲノム社製作ギャグ番組の英語字幕作り。
子守りをしながら。

午前中に事務所へ。
経理資料の作成など。
アーティストから届いたDVDを見る。ポップで面白い。
沖縄の若者からメール。
モンティ・パイソンの本を見て、メールしました、とのこと。
フリー・ペーパーを送ってくれるらしい。
楽しみだ。

午後、自転車で経堂から駒沢へ。
中山ゆーじんさんの顔を見たくて駒沢へ。
お元気そうで、とてもうれしい。
実は、集まりがあって、
なにかプロジェクトを立ち上げようとしているのだという。
非常に現代的なテーマ。いろんなことを思い考える90分。
果たして、このプロジェクトどうなるのだろうか。
いい感じになって欲しい。

事務所に戻り、海外業務の雑務。

夜、プロデューサーの岡田さんと経堂の太郎で打ち合わせ。
この人のネットワーク力と好奇心の持続力はスゴイ。
気がつけば、そろそろ10年になりそうな付き合い。
軽く飲みながら、企画書になるアイディアがまとまる。
よかった。
その後、太郎の入るビルDOM経堂の隣の二階に昨年11月に
オープンした、宮古島 Bar ボックリーのチョッキ の兄弟店(?)
バンチキロウ に。
広島焼き八昌の坂本さんから聞いていたお店。
ここは、本当に良かったです。
岡田さんと一緒に北品川の話とか、魅力的なキャラの持ち主
hさんをずっーと応援したい話とか、濃い 話をたっぷり。
宮古島のゼンマイ、生アオサのパスタ、ウマい泡盛。
幸せになりました。
子供もOKとか。今度、みんなでこよう。

経堂から赤堤へ帰る。
最近の変化といえば、元マクドナルド会長の故・藤田田氏宅が、
取り壊されて、数件の建売り住宅の建設工事が始まったことだろう。
なんてことのない住宅街だけと、歴史は移り変わり、
読まれることのないお話が、埋もれて、埋もれっぱなしになっていく。
その昔、赤堤といえば、妾宅が多いことで有名だった。
都心の住宅街に本宅のあるお金持ちの旦那が、
二号さんに家を買ってやって住まわせるのに、都心から遠くなく、
通いやすく、かといって本宅に近すぎることのない赤堤に、
手頃な家を買ったのだという。
二年前まで、ぼくの家の近所にも、そんな昔の名残をとどめる家があった。

緑の濃い、高い垣根に囲まれた木造の小さな平屋。
あとで知った間取りによると、六畳・四畳半・三畳・台所・風呂・便所、
そして南側に陽あたり抜群の縁側。
そこに、とても良い老夫婦が住んでいた。
チャーミーグリーンのCMに出てきそうな仲の良いカップル。
いつも寄り添って買い物や散歩に出かけていた。
理想的な老後。
しかし、ある日、家が”もぬけの空に”なっていた。
引っ越したのかな、と、思っていたら、
後で風の噂に、実は、あの家は、お妾さんの家で、
旦那さんの会社が倒産して、彼はすべてを失い、
そして、奥さんだと近所の誰もが思っていた、おばあさんは、
手切れ金をもらって去ったのだという。
金の切れ目が縁の切れ目、と。
それから、しばらくして、その同じ おじいさんが、
すっかり生気を失った様子で、ぼーっと、その家の門の前で、
入りたいのか入りたくないのか、わからないような佇まいで、
なにかを期待して、でも、決して、その期待が叶えられることのないことを
知っている切ない様子で立っているのが、
何度も見られました。ぼくも二度ほど見ました。

by yasunari_suda | 2005-01-12 19:26 | コメディライター旅日記


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